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(1955・7・4~1960・3・27)
 


(1) 牢獄からの出発

   文先生は統一教会の創始者であるため、治安当局による苛酷な尋問を受けた。弟子の一人が、ある部屋の扉を誤って開けたとき、そこで文先生が殴られ、蹴られ、血まみれになっている姿を目撃し、全身の血が逆流する思いだったと証ししている。

   7月13日になると、ソウル地方検察庁に送られた。そこには多くの反対するキリスト教関係者や大学関係者やマス・コミ陣が集まっていた。そこに手錠をはめられた文先生と幹部たちが引かれていった。
   しかし、ここでもマス・コミで騒がれたような事実関係が判明しないため、未決ということで、西大門刑務所に拘留されることになった。
   そのとき、教会から去ったかつての弟子の一人が先生にかけ寄ってきて、侮辱にみちた嘲笑を浮かべながら言った。「あんたはまだそんな馬鹿なことをやっているのか。俺のように早く卒業することだ」と。
   先生は一言も語らず黙然として彼の前を引かれていったが、心の中で神の前に叫ばれた。「神よ、今こそあなたの義と、私のあなたに対する従順を証しさせ給え」と。

   10月4日、ソウル地方法院での結審公判で、文先生は無罪と判決された。その理由は、兵役法違反で起訴されたが、先生の年齢を弟子が変えて登録したのは兵役を避ける目的ではなかったため、罪とはならないというものであった。それ以外の噂された姦通 嫌疑についても一切そのような事実の裏付けとなるものは出てこなかった。
   その日の夜に文先生は出監された。教会に帰られ、弟子たちをご覧になりながら「あなた方がどれほど苦労したことか」と語られると、皆のどが詰まり、共々に泣いたのであった。


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